ゴルフスイングで左肘を引いてチキンウイングになると肩が痛い原因に!

チキンウイングケガや痛みの予防
この記事は約9分で読めます。

きっと、この記事を読んでいるあなたは肩に痛みがあるかと思います。

しかし、肩に痛みを抱えているゴルファーはあなただけではないのです。

なんと、体に痛みがあるゴルファーのうち、20%は肩に痛みを抱えていると言われています。

引用:Healy A. et al, “Analysis of the 5 Iron Golf Swing When Hitting for Maximum Distance” Journal of Sports Sciences, 2011.

ちなみに、一番多いのは腰痛で全体の30%を占めています。肩に痛みがあるのはその次に多いんです。

こんにちは!
いつもご覧いただきありがとうございます。

ゴルフフィジオトレーナーのケイです。

今回は悪いスイングの代表として有名な「チキンウイング」について解剖学的に解説します。

肩が痛い人(特に左肩)は、この「チキンウイング」になっていませんか?

この記事では、

・チキンウイングは何が悪いのか?
・ゴルフで肩が痛くなる原因は?
・スイングに必要な肩の動き

について解説しているので、肩が痛い人は必見です。

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チキンウイングとはどんなスイング?

「チキンウイング」

聞いたことない方もいると思いますので、解説していきます。

名前の通りで左肘が曲がっているスイングが、チキン(鶏)のウイング(羽)のように見えることから「チキンウイング」と呼ばれています。

そのままですが。笑

チキンウイング

スイングのどこでこの「チキンウイング」が起きるかというと、

インパクトからフォロースルーにかけてです!!

この時に左肘が曲がったままだとこのように後ろから見た時に、鶏の羽のように見えるんです。

後ろから見たチキンウイング

正面から見るとこんな感じ。

左肘が曲がって引けていますね。

正面から見たチキンウイング

正しいスイングでは、画像の左のように左肘は伸びた状態でインパクトからフォロースルーに移行していきます。

その後、左の手のひらが上を向くように外に捻れるのでスムーズにスイングができるのです。


別に肘が引けても打てるからいいじゃないかと考える方もいると思うので、なぜ「チキンウイング」によって肩を痛めるのかを解説していきます。

なぜチキンウイングは肩を痛めるのか?

なぜ「チキンウイング」は肩を痛めるのでしょうか?

結論から言うと、「解剖学的に正しくない動きが強制されるから」です。

??

ちょっと難しい言い回しですね。

要は肩の関節に無理な動きが起きているということです。

では正しい動きとはなんなのか?どんな負担がかかるのか?を見ていきましょう!!

肩を上げるには外旋という動きが必要

初めに一つ実験をしてみましょう!

手のひらを正面に向けて、肩を横に上げてみて下さい。

腕は外にねじれながら上がる

普通に上がりますよね?


では次に、手の甲を正面に向けて肩を上げてみて下さい。

腕を内にひねると肩は上げにくい

あがりましたか?さっきよりは上がりませんよね?

人によっては痛みが出る方もいるかと思いますので無理はしないでください。


もっとわかりやすくやってみましょう。

両横の人に「なんでやねん!」とお笑い芸人バリのツッコミを入れてみて下さい。笑

そのまま肩は上がりますよね?

この「なんでやねん!」の動きを肩の外旋と呼びます。

外旋すると腕は上がる

次に「お腹が痛い」感じのポーズをとって、そのまま肩を上げてみて下さい。

上がらなくないですか?

「お腹が痛い」感じのポーズを、先ほどとは逆に内旋と呼びます。

内旋すると腕は上がらない

これが「チキンウイング」で肩を痛める理由になります。

肩が上げる際には解剖学的には、先ほどの「外旋」という動きを伴います。

その動きをしながら腕が動くことで、自然と肩が上がるようになっているのです。

つまり、内旋(「お腹が痛い」感じのポーズ)をしていては肩が上がらないのです。


では内旋しながら肩が上がると、肩関節ではどのようなことが起きているのでしょうか?

負担がかかると肩の周囲組織が痛む

「チキンウイング」のスイング行うと、肩が内旋の状態で腕が上がることとなります。

肩には肩峰けんぽうと言う肩甲骨の出っ張りがあって、屋根のようになっています。

その下を二の腕の骨(上腕骨)が通って腕が上がる構造になっています。

肩峰と上腕骨

しかし上腕骨は外側が出っ張った構造をしているため、そのまま腕が上がっては肩峰にぶつかってしまいます。

そのため、腕が上がる時には外旋して上腕骨が回転することが重要になってくるんです。

外旋しないと痛みの原因に

この肩峰と上腕骨の動きによって生じるケガは多くて、代表的な診断名だけでも以下が挙げられます。

・肩峰下インピンジメント
・肩峰下滑液包炎
・腱板損傷
…etc

聞いたことがあったり、実際に診断を受けた方もいるのではないでしょうか?

このように外旋しないで肩が上がることで、周囲の組織に負担がかかってケガに繋がる恐れがあるのです。

恐るべし「チキンウイング」ですね。

ゴルフスイングに必要な肩の動きをチェックしよう

ここまで「チキンウイング」肩が外旋していないからケガになりやすいと解説しましたが、実際にスイングに必要な外旋の可動域(動かせる範囲)がなければ正しいスイングは出来ません。

では、あなたの肩は正しいゴルフスイングをするのに必要な柔軟性があるのでしょうか?

実際に体を動かして、肩の動きをチェックしてみましょう!

上げるよりも開く動きが重要

ゴルフスイングにおいて重要な肩の動きは、先ほども登場した「外旋」です。

スイングにおいてトップまで持ってきた時には、意外と肩が上がる必要はありません。

せいぜい「前ならえ」が出来ていれば可動域(動かせる範囲)としては十分かと思います。

可動域は前ならえで十分

前ならえのまま、前傾して体を回旋していけば実はトップの位置になるからです。


しかしそれだけではスイングにはなりません。

ここで重要なのが外旋です。

外旋においてはトップの時に右肩が、フォロースルーにかけては左肩がそれぞれ外旋します。

外旋の可動域が重要

そのため、十分な可動域がないと正しいスイングが出来ず肩を痛める原因となってしまいます。

外旋の可動域をチェックしてみよう

では実際に、正しいスイングに必要な外旋の可動域があるのかをチェックしてみましょう!

一つ目は脇を閉めた状態で外旋していきます。

外旋の可動域をチェック

この時に手を外に開くにつれて、脇が空いてこないように注意して下さい。

そのまま上から見て60°以上開いていれは十分な可動域があります。

痛みが出そうな方は無理をしないでゆっくりやってみて下さい。


次に手を横に開いた状態で外旋していきます。

外旋の可動域をチェック

今度は手が上に開くことになると思います。

肘の位置を下げないようにしつつ外旋していきます。

この場合は80°以上いけば十分な可動域があります。

もしトップやフォロースルーで肩に痛みや違和感を感じている方は、このチェックのどちらかが制限されている可能性があります。

その状態で正しいスイングを身に付けるためのドリルや練習を反復すると、肩の痛みを悪化させることになりますので注意が必要です。

肩甲骨は動いていますか?

また、肩の動きに伴って肩甲骨の動きも重要になってきます。

肩が痛い方の多くは肩甲骨の動きが悪く、その結果として肩に負担がかかっています。

ゴルフスイングにおいてもテークバックでは左右の肩甲骨が以下のように動きます

テークバックでは肩甲骨が動く

フォロースルー以降は逆の動きをするのですが、これがしっかりと動いていないと肩への負担が増します

ゴルフスイングに必要な肩甲骨の動きについては別の記事で詳しくまとめているので、ぜひチェックして下さい!

ゴルフのテークバックでの肩甲骨の正しい使い方は?柔軟性を出して可動域をアップ!!

肘が引けるのを治すドリルをやる前に確認しよう

ここまでゴルフスイングにおける肩の動きについて解説しました。

肩が痛い方やチキンウイングになっている方はどうだったでしょうか?

チェックしてみると可動域の制限があった方もいたと思います。


さて、ではチキンウイングを治すにはどうすればいいのかと言う話になりますが、

それはネットの記事やYOUTUBEを見れば様々な練習法が出てくると思います。笑

その中から自分にあった練習法を見つけるのも良いと思います。

なのでここでは練習法の紹介はしません。

なんだ練習方法はわからないのかよ

と、ガッカリしたそこのあなた。

ここでは練習方法より大事な、「練習する上で肩をケガしないための注意」を解説します。

これはどこのレッスンにも書いていないので、絶対ここだけの情報です。

病院にきていただいているゴルファーの方に説明している医学的な内容です。

闇雲に続けているとスイングが悪くなったり肩を痛めたりすることがあるので、練習において気をつける点を知っていて欲しいと思います。


ここでは他で良く紹介されているようなレッスン内容を例にして注意点を解説していこうと思うのですが、

チキンウイングのレッスン内容としてよくあるのは、、、

・アームローテーションをしっかりと行う
・体を先行して開く

の2つが私がよく見かける内容です。

なので今回はこの2つの動きのデメリットやリスクを解説していこうと思います。

過度なアームローテーションは肩を痛める

一つ目のレッスンは、

「アームローテーションを行う」と言う修正方法です。

そもそも、アームローテーションとは上記で紹介した両肩の外旋と内旋を行うことで生じる運動なので、レッスン方法としては運動学的にも有効であると思います。

アームローテーション

しかし、外旋のチェック方法でも紹介したように、硬さがあって可動域制限がある方はどうでしょうか?

無理なアームローテーションを積極的に行うことで、自分の可動域以上に肩を外旋したスイングになってしまうかもしれません。

そのため、まずは自分の可動域がどのくらいなのかを確認してから行うことが重要になります。

アームローテーションに必要な外旋の可動域があるのか確認しよう!!

体の開きすぎは腰を痛める可能性も

もう一つ多いレッスンとして、

「インパクトで体を開こう」と言うのがあります。

インパクト以降にボールに正対したまま、上半身が止まってしまうとクラブを飛球線方向に持っていくために、左肘が引けてしまいます。

そのため、上半身をインパクト以降もしっかり回すことで体が飛球線方向に向くため、左肩が外旋しやすくなります。

これも運動学的に理にかなったレッスンだと思います。


しかし、このレッスンにも注意点があります!

上半身を回そうとするあまり、腰を捻りすぎないように気をつけて下さい。

本来、正しいスイングは下半身も一緒に動いてくるため、腰の回旋はさほど生じません

しかし、無理に上半身だけを回そうとすると腰の回旋が大きくなってしまうので、肩が良くなっても腰が痛くなる可能性がでてきます。

腰痛に関しても別の記事で海外の研究論文を簡単に紹介してますので参考にしてみて下さい。

【論文】ゴルフスイングで股関節が硬いと腰の動きが大きくなる??

また、実際に腰のヘルニアを患った方がゴルフに復帰した経験談も紹介しています!!

ヘルニアの患者さんがゴルフをできるようになりました。実際の症例とリハビリを紹介!

まとめ

今回は悪いゴルフスイングのパターンとして有名な「チキンウイング」について医学的に解説しました!

なぜ悪いのかと言うと、

・外旋という動きが起こらない
・肩の関節同士がぶつかって損傷する

からでしたね。

また「チキンウイング」の原因にも様々なものがあり、治すためのレッスンもいろいろ紹介されていますが、自分にとって負担がかからないのかを考えて練習することが大事になってきます。

特に50代を過ぎると五十肩のように肩関節が硬くなる方が多いので、肩を痛めずに長くゴルフを続けられるように気をつけて行って欲しいと思います。

何かわからないことがあれば気軽にメッセージ待ってます!

ここまでご覧になっていただき、ありがとうございました!

ケガや痛みの予防
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ケイ

<資格>
理学療法士(整形外科勤務)
EAGPT Golf Physio Trainer

<活動内容>
北海道のゴルファーの競技寿命を伸ばすために、メディカルチェックなどの活動をしています。

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