2020年3月29日(日)
9:30〜11:30
札幌市清田区民センター
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整形外科の理学療法士が教えるゴルフ肘の原因と正しい治療法はこれだ

ケガ&痛み
この記事は約9分で読めます。

ゴルフといえば「ゴルフ肘」というくらいゴルフ肘は有名かと思います。

しかしネット上や本に載っているゴルフ肘の情報は間違ったものも多く、しっかりと医学的に正しく解説されているものが少ないと感じました。

今回のセミナーでもゴルフ肘に関する質問をいただいたので、悩んでいる方も多いのかと思います。

そこで今回は整形外科の知識を用いて、ゴルフ肘の原因正しい治療法をまとめてみようと思います!

こんにちは!
いつもご覧いただきありがとうございます。

ゴルフフィジオトレーナーのケイです。

今回はゴルフ肘として一番多いと言われている右肘の内側の痛みについて解説します。(右打ちの場合)

ちなみに左肘の外側が痛くなるゴルフ肘もあり、これはまた別の原因があるのでそれはまた改めて紹介しようと思います。

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そもそもゴルフ肘ってなに?どこにどんな症状?

まずはゴルフ肘を知らない方のために、簡単にどのようなものなのかを説明しようと思います。

知っている方も自分が知っている知識が正しいのかどうかを確認してみて下さい!

正式名称は「上腕骨内側上顆炎」

ゴルフ肘と言うのはいわゆる肩こりのような俗称(正式名称ではない一般的な呼び名)であり、医学的な正式名称は上腕骨内側上顆炎じょうわんこつないそくじょうかえんといいます。

骨でいうと上腕骨(二の腕)の肘に近い部分になります。

上腕骨内側上顆とは

内側上顆と言うのは内側の骨が出っ張っている部分のことです。

近くには神経が走っているので、机などにぶつけた時に腕がジーンとしびれるような経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか?

肘をぶつけて痺れるのは神経が通っているから

ゴルフ肘はこの内側上顆と言うところが炎症を起こして痛みを生じています。

ではゴルフにおいてどんな時にゴルフ肘になりやすいのでしょうか?

ダフる、深いラフから打つときに痛めやすい

普通にスイングをしている限りなかなかゴルフ肘にはなりにくいです。

もちろん毎日のように何百球も打つような練習をしていれば別の話ですが・・・

多くの場合、ボールを打つときにダフったり(地面を打つ)、深いラフから打つときスムーズにクラブが通過してくれないと受傷しやすいです。

ゴルフスイングはトップからインパクトまで強い力で振り下ろしてくるため、それが急激にグッと止められることにより右肘に負担がかかるんです。

なんとなくゴルフ肘の症状と起こりやすい原因がわかったところでもう少し肘を細かく見ていきましょう!

ゴルフ肘になる原因は筋肉にあった

ゴルフ肘と言うから肘の骨が悪くなっていると思うかもしれませんが、実はゴルフ肘で痛くなっているのは筋肉なんです。

正確に言えば筋肉が骨についている部分です。

どの筋肉も骨についていますがどうして肘の内側が痛くなりやすいのでしょうか?

肘は手首と指を曲げる筋肉が集まる場所

実は肘の内側はいろんな筋肉が集まってついている場所なんです。

内側上顆には多くの筋肉がつく

手首を曲げる筋肉もそうですし指を曲げる筋肉もつきます。

ゴルフ肘の部分を触ったまま手首を招き猫のように動かしてみてください。

掌屈は招き猫のようのな動き

この動きを掌屈しょうくつと呼びます。

肘の部分の筋肉がぐっと硬くなるのがわかりますか?

また同様にての指をグーパーしてみてください。

握る動きでも肘の筋肉は使われる

これでも握ったときに肘の部分の筋肉が硬くなるのが分かりますか?

このようにいろんな動きをする筋肉が1カ所に集まっているため、肘は負担がかかりやすく傷みやすい部分なのです。

筋肉が強く引っ張ると骨から剥がれそうになる

関節は筋肉が縮み骨が引っ張られることで動きます。

普段の動きでは問題ないのですが、ダフりなどの急激な強い衝撃を受けることで関節は伸びるが筋肉は縮むといった反対方向の力が働きます。

そうすると筋肉の付着部にはいろんな筋肉からの力を強く受けて剥がれそうになります。

筋肉が剥がれそうになるのがゴルフ肘の仕組み

これがゴルフ肘の受傷メカニズムなんです。

もちろん一回の衝撃で受傷する方もいますが、何回も反復したストレスを受けることで受傷する場合が多いです。

実はケガは人が怒る時と似ています。笑

怒る時もある一定のラインまではガマンできますが、それを超えると怒りますよね?

ケガも同じである一定のラインまでは痛みや炎症は起きないのですが、それを超えると症状として現れてきます。

これを専門的に閾値いきちと呼んでいます。

怒るのと痛みは同じ仕組みで起こる

そのため人によって閾値(怒る程度の境界線)は様々ですし、一回で超えることもあれば小さなストレスが積み重なって超えることもあるのです。

別にゴルフ肘になりやすい人が怒りやすいという訳ではありませんよ?笑

ここまで読んだ方であればどんな風に予防すればいいのか、治療すればいいのかがなんとなくわかった方もいると思います。

さっそく、ゴルフ肘の予防法と治療法を見ていきましょう。

正しいゴルフ肘の予防と治し方はこれだ

ゴルフ肘の予防法としてはざっくり言うと二つに分けられます

・力を入れすぎない
・筋肉を柔らかくする

あとは手首を使いすぎないスイングをするだったり、ダフらないスイングをするというのもあげられます。

しかし、これらはどちらかと言うと技術的な面になってくるので今回は割愛しましょう。

今回は予防と治療と書きましたが、実は治療法に関してはこれをすると効果的に治るというものがありません。

ゴルフ肘のように炎症が起きてしまった場合は、なるべく負担のかからない状態にして自然に治っていくのを待つしかないのです。

そのため症状が長引きやすかったりなかなか治らないといった状態が続いてしまうことが多いのです。

つまり症状の軽い段階にしっかり対処していくことが重要になってきますね。


ここからはゴルフ肘の予防方法についていくつか紹介していきます。

違和感や少しでも痛みがある方は、一つでも取り入れて早めの予防に努めましょう!

スイングするときに右手のグリップを強く握らない

一つ目の予防法としては、右手のグリップを強く握らないということです

原因として説明したように指をグーパーする筋肉も肘の内側につきます。

つまり手首だけではなく指にも力が強く入ってしまうとさらに肘の筋肉に負担がかかってしまいます。

そうすると骨と筋肉が引っ張られた状態が続いてしまい、ゴルフ肘になるリスクが高くなってしまいます

また指を曲げる筋肉は手首を曲げる働きもします。

手首が曲がる動きを掌屈しょうくつと呼びますがこれがゴルフ肘の一番の原因になる動きです。

試しにクラブでも棒でも何でもいいのでグッと指先で強く握ってみてください。

そうすると手首は反るのではなく曲がってくる動きをしませんか?

つまりグリップの握りすぎは、手首を掌屈しやすくしてしまうのです。

よく右手を使いすぎるとスイングが安定しないというレッスンには多くありますが、実はゴルフ肘を予防するためにも効果的だったんですね

正しい手首の使い方(コック)は掌屈しない

つまり技術的にもそうですが体に負担のかからないスイングをするためにも、右手首は積極的な掌屈をしてはいけないということになります。

これが二つ目の予防法で、正しいコックをしたスイングをするということです

ゴルフスイング中は体が全体的に回転しているためわかりにくいですが、実は手首は上下にしか動いていません。

手首が親指側に曲がることを橈屈とうくつ、小指側に曲がることを尺屈しゃっくつと呼びます。

正しいコックは橈屈のみ

つまり正しいスイング中のコックは橈屈するだけになります。

これがボールをうまく捕まえようとしたりすることで積極的に掌屈に入ってしまうと、肘の内側の筋肉に負担がかかってしまいゴルフ肘の原因になってきてしまいます。

練習後に手首の筋肉のマッサージ、ストレッチをしっかりやろう

スイングを気を付ける以外でできる対処法としては、手首の筋肉ストレッチマッサージを行うということです。

先ほども説明したようにゴルフ肘の部分につく筋肉は手首を曲げる筋肉指を曲げる筋肉です。

これらの筋肉は腕の内側についており、これらの筋肉をマッサージをするのが効果的です。

基本的にマッサージは筋肉に対して直角にするのが良いとされているので、腕に対して垂直方向に反対の手を動かしてマッサージしてあげると良いと思います。

ゴルフ肘のマッサージ

またストレッチも効果的なので今回は二つストレッチをお伝えします。

一つ目は手首を曲げる筋肉のストレッチです。

伸ばしたいほうの手を前に突き出して反対の手で指の付け根を持ちます。

その状態から手首が反る方に引っ張っていきます。

腕の内側に突っ張る感じを感じたらその状態で20秒から30秒止めます。

これを2〜3セット繰り返してください。

ゴルフ肘のストレッチ(手首)

この時、決して反動をつけるようなストレッチをしてはいけません。

反動をつけると筋肉が骨についている部分に強く負担がかかってしまうため、ゴルフ肘をより悪化させてしまう可能性があるからです。

正しいストレッチに関しては別の記事で以前に詳しく紹介してますのでよければ参考にしてください。

運動前のストレッチは逆効果?ゴルフ前に効果的なストレッチを紹介します。メカニズム編
運動前のストレッチは逆効果?ゴルフ前に効果的なストレッチを紹介します。実践編

もうひとつのストレッチは指を曲げる筋肉のストレッチです。

実は方法としては先ほどのストレッチとほとんど同じです。

一つ違う点は、今度は指先を持って指も反らしながら伸ばしてくるという点です。

こうすることにより先ほどとは少し違う部分に伸びを感じられると思います。

ゴルフ肘のストレッチ(指)

このようにしてストレッチをしっかりしておくことで筋肉が柔らかくなるため、ダフったりして強い衝撃を受けてもその衝撃を筋肉が吸収してくれるようになります。

しかし筋肉が硬いと衝撃を吸収しきれないため、筋肉が骨に付着している部分に強いストレスがかかってしまいゴルフ肘になってしまうのです。

熱っぽさがある場合は冷やすもGood

上腕骨内側上顆炎という名前がついてるぐらいですから、肘には炎症が起きています。

炎症が強く起きると熱っぽさができて他の場所よりも熱く感じられます。

もし痛みが強い場合は肘を触ってみて、他の部分より暑く感じられれば冷やすのもひとつの方法として良いと思います。

冷やし方としてはでも保冷剤でも何でも良いです。

ただし注意点としては一箇所にずっと当てないということです。

一箇所に当てすぎると凍傷になる恐れがあるため、小さく丸を書くように動かし続けながら冷やすことが大事です。

ゴルフ肘の冷やし方

冷やしていくとだんだん感覚がなくなってくると思います。

そしたら一度止めてください。

炎症が落ち着いてきて熱っぽさがなくなってきたら冷やすのはやめてもいいと思います。

特にゴルフをしたあとは炎症が強くなることが多いので、冷やしながらうまく付き合っていくことも大切です。

以上がゴルフ肘に対する正しい対処法のまとめになります。

まとめ

今回は多くのゴルファーを悩ませている「ゴルフ肘」についてまとめてみました!

炎症を起こしてしまうと即効性のある効果的な治療方法がないので、速い段階で予防していくことが重要です。

一度痛めてしまうと、長引いてしまうので気になっている方は一つでも予防方法を実践していきましょう!

何かわからないことがあれば気軽にメッセージ待ってます!

ここまでご覧になっていただき、ありがとうございました!

ケガ&痛み
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ケイ

<資格>
理学療法士(整形外科勤務)
EAGPT Golf Physio Trainer

<活動内容>
北海道のゴルファーの競技寿命を伸ばすために、メディカルチェックなどの活動をしています。

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