ゴルフにおける腰痛は最も多い症状のうち一つですが、今回は反り腰が原因となる腰痛について解説します。
反り腰の方はある筋肉が硬くなっていることが多いので、そこをストレッチすることが改善への近道になります。
こんにちは!
いつもご覧いただきありがとうございます。
ゴルフフィジオトレーナーのケイです。
どちらかと言うと女性に多く見られる反り腰ですが、 実はゴルフにおいては男性も反り腰になっていることが多いんですよ!
アドレスで反り腰だと腰痛の原因に
腰が痛いあなた!
まずはアドレスで反り腰になっていないか確認しましょう。
と、その前にまずは反り腰とは何かを見ていきます 。
反り腰とは腰の骨が反った状態のことです。
腰の骨は腰椎と呼び、五つの骨が積み木のように重なってできています。
これが前に曲がるか後ろに曲がるかによって、猫背になるか反り腰になるか変わってきます。
骨自体は動くことができないので、曲げる動きをしているのはもちろん筋肉です。
さらにこの腰椎は下に辿ると骨盤についているため、骨盤の動きも反り腰に影響してきます。
骨盤が前に傾くと腰は反る方向へ動き、逆に骨盤が後ろに傾くと腰は前に曲がります。
つまり反り腰の原因は腰だけではないということです。
ゴルフの場合は、特にお尻を突き出すようにアドレスをとると指導されることが多いです。
そうすることにより股関節をしっかり曲げて骨盤を前傾させるという目的があるからです。
しかし先ほども述べたように骨盤が前傾しすぎると反り腰になってしまいます。
つまりアドレスでしっかり前傾を取るのは良いのですが、強すぎると腰が反ってしまうことになるのです。
日常的に立っている時でも反り腰になっている方が多いですが、ゴルフで前傾するときにも反り腰の方は非常に多いですね。
腰椎は自然な状態だと前方に軽くカーブしています。
この自然な状態をキープしたまま動けていると、腰にかかる負担は大きくありません。
しかし反り腰が強くなるとこのカーブが大きくなってしまいます。
そうすると腰の関節にかかる負担も大きくなるため腰痛の原因になってしまいます。
特にゴルフは体を回旋させるスポーツなので、反り腰のアドレスだと腰が反ったままスイングすることになってしまいます。
そうすると通常のスイングに比べ腰の負担も大きくなるため腰痛になる方が多いのです。
では何が原因で反り腰になるのでしょうか?
反り腰になる原因は?
反り腰をはじめとする悪い姿勢には大きく分けて二つの原因があります。
それが筋力が弱いパターンと筋肉が固いパターンです。
筋力が弱い場合はトレーニングをしていく必要があります。
また筋肉が硬い場合はストレッチをしていくことで改善されます。
反り腰の場合はどこが弱くてどこが固くなるのでしょうか?
①お腹(腹筋)の筋力が弱い
筋力が弱くて反り腰になっている方のほとんどは、お腹の力が弱いことが多いです。
お腹の筋肉(腹筋)は肋骨と骨盤をつなぐようについています。
この筋肉がしっかり使われることによって骨盤の前側を持ち上げることができます。
そうすると背筋がまっすぐ伸びた姿勢になります。
しかしこの筋肉が弱いと骨盤がどんどん前方に傾いていくようになってしまいます。
そうすると骨盤の上についている腰椎は前方に強く反ってくるようになってしまいます。
これが筋力が弱いことによる反り腰が起こる原因です。
特にゴルフの場合は前傾をすることが多いので、前傾を保つためにはより多くの中の力が必要とされます。
アドレスの時に一見姿勢が良いように見えても、お腹が前に突き出して腰が反ったような姿勢になっている方も多いのではないでしょうか?
先ほども述べたように筋力が弱いパターンの方はトレーニングをする必要があります。
トレーニング方法は前回の記事で詳しく参照してますので是非行ってみてください。

②股関節の筋肉が硬くなっている
もう一つの反り腰の原因として筋肉が硬いパターンが挙げられます。
この場合に原因となるのは股関節の前側の筋肉の硬さです。
股関節の前側には、腸腰筋と大腿直筋という二つの筋肉が存在します。
腸腰筋は深いところに付いている筋肉で、主に股関節を曲げる役割を果たします。
階段を上る時など足を上げる動作で働きます。
大腿直筋は股関節から太ももの前を通り、ひざまでついている筋肉です。
とても長い筋肉なので股関節を曲げるだけではなく、ひざを伸ばす役割も持っています。
この二つの筋肉が硬くなることで骨盤が前方に引っ張られてしまいます。
そうすることで腰椎が前方に反ってしまい反り腰になってしまうのです。
人間は生活している中で体より前に足が来ることはあっても、体より後ろに足が来ることはなかなかありません。
そのため股関節の前側の筋肉は硬くなりやすい筋肉の一つなのです。
今回はこれらの筋肉のストレッチを紹介していきます。
反り腰解消、腰痛予防のストレッチ
これまでいくつかの記事でストレッチを紹介してきましたが、基本的には運動後に行うことを推奨しています。
ストレッチの原則としては痛くない範囲で、反動をつけずに、15秒から20秒伸ばし続けるということです。
それを3〜4セット繰り返します。
今回のストレッチは股関節を後ろに伸ばすので少しやりづらいかもしれません。
自宅などにあるもので環境を作って、転倒に気をつけながら行ってみてください。
腸腰筋のストレッチ
まずはじめに腸腰筋のストレッチです。
腸腰筋は股関節を曲げる筋肉なので、逆に体の後ろ側に足を持ってくるようにすればストレッチができます。
ご自宅の環境に合わせて二つ方法を用意しましたのでどちらかやりやすいほうをやってみてください。
まず一つ目の方法はです。
ご自宅にベットやソファーがある方はこちらの方法を試してください。
まず両ひざを立てた状態でベッドに仰向けになります。
そしてベッドの端に寄り、片方の足を抱え込みます。
そしてもう片方をベッドから下に降ろします。
この時に股関節から降ろしたいので、しっかりお尻の付け根までギリギリにベッドに寄ってください。
この状態で降ろしているほうの足の付け根に突っ張る感じがあればうまく出来ている証拠です。
そのまま20秒キープしましょう。
この時に反対の足を抱えていないと、腰が反ってしまいストレッチどころか腰を痛める原因にもなるので注意してください。
もう一つの方法は床で行う方法です。
フローリングの上でやるとひざが痛いのでカーペットやマットなど何か敷いてあるといいですね。
まずは両ひざ立ちになります。
その状態から片方の足を前に出しましょう。
両手を床について後ろ足の付け根を床に近づけるように沈んでいきます。
先ほどと同じように後ろになってる足の付け根に突っ張る感じが出ればうまくできています。
これもそのまま20秒キープします。
ベッドで行う方法と床で行う方法と二つ紹介しました。
どちらかご自宅の環境に合わせてやりやすいほうで行ってみてください。
ただ注意点としてはやってる最中に腰が反らないようにすることです。
足を後ろに持ってくることで腸腰筋が伸びるのですが、そのぶん腰も前方に引っ張られます。
腰が反るのを防ぐために反対の足を深く曲げるようにしてストレッチをしていますが、ご自身でも腰が反っていないかを確認しながらやってみてください。
ストレッチの最中に腰が痛いなと思う時は腰が反ってたり負担がかかってるので無理をしないでください。
大腿直筋のストレッチ
次に大腿直筋のストレッチです。
こちらも腰が反らないように、反対の足を抱え込んで行いたいのですがそうすると難しくなります。
一応理想的なストレッチの方法を紹介しておきます。
先ほどと同じようにベッドに仰向けになり両ひざを立てます。
そしてタオルやベルトを伸ばしたい方の足首にかけます。
反対の足を片手で抱え込み、腰が反るのを防ぎます。
その状態で反対の足を下ろし、タオルで引っ張ることでひざを曲げていきます。
手が届くのであればタオルは使わなくてもOKです。
その代わり無理に足首をつかもうとして腰が反らないように気をつけてください。
先ほどとは異なり太ももの前側に突っ張りを感じられると思います。
病院のリハビリにて行うときは私たちが補助しながらこのようなストレッチを行います。
できそうな方は一番効果的なのでこの方法をぜひやってください!
しかしご自宅で一人で行うには少し難しいと思いますので、今回はもう少し簡単な方法をご紹介します。
まず椅子やソファーを用意してください。
机などの動かないつかまるところもあるとベストです!
そして椅子の上に伸ばしたいほうのひざを乗せます。
この状態から足首を持ってお尻の方に近づけるようにひざを曲げていきます。
これも体が硬くて足首に届かない方は、タオルなどを足首にひっかけてもOKです。
バランスが崩れやすいのでもう片方の手は机や背もたれなどにつかまっておいてください。
先ほどの理想的なストレッチよりも腰が反りやすいのでご自身で腰が反らないように気をつけながら行なってください。
ちょうどいい高さの椅子が無い場合は、椅子を入れずに立ったまま行っても構いません。
このような感じで股関節の2つの筋肉を伸ばしていくことで、体が硬いパターンの人は反り腰を解消することができると思います。
まとめ
今回は反り腰の解消法として股関節の前側にある2つの筋肉のストレッチを紹介しました。
大腿直筋と腸腰筋は骨盤を前傾する働きがあるので、反り腰になりやすいと言うことでしたね。
反り腰かもと思う方は実際にストレッチをやってみて、硬ければ日頃からストレッチを行っていきましょう。
何かわからないことがあれば気軽にメッセージ待ってます!
ここまでご覧になっていただき、ありがとうございました!