ゴルフスイングで前傾を維持できなくて悩んでいるあなた。
そもそも前傾をキープするための筋肉がうまく使えてないのかもしれませんよ?
意識するだけや前傾を維持するためのドリルなどの小手先ではなかなか治らないかもしれません。
こんにちは!
いつもご覧いただきありがとうございます。
ゴルフフィジオトレーナーのケイです。
今回は前傾に必要な筋肉とそのトレーニング方法を紹介していきます。
前傾が維持できる方もできない方もやっておいて損はないトレーニングです。
安定した体幹は安定したスイングを生み出します。
ぜひ普段の練習に取り入れてみてください。
前傾を維持するのに必要な筋肉は?
前傾するためには身体の色んな筋肉が必要になります。
まずは必要な筋肉はどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
部位ごとに分けると三つに分けられます。
腹直筋・腹斜筋・腹横筋
脊柱起立筋
大臀筋・ハムストリングス
まずお腹の筋肉からです。
体が前傾するということは内臓などの重たいものが前側に吊るされた状態になります。
これを支える力がないとお腹がどんどん前に出てきて腰が反った状態になってしまいます。
これを防いで安定させているのがお腹にある腹筋群の役割です。
表面には腹直筋と腹斜筋があり、
深くには腹横筋という筋肉がついています。
そのためアドレスを取った時に腰が反りやすい人は、腹筋群が使えていないかそもそもの筋力が弱い可能性があります。
次に背中の筋肉です。
この背中にある脊柱起立筋は背中を反らす役割があります。
猫背の方はこの筋肉が弱っていることで背中をそらすことができず、 だんだん背中が曲がってきていることが多いです。
アドレスで言えば前傾した時に背筋が伸びておらず背中が丸くなったアドレスを取っている方は、この筋肉が使えていないが弱くなっていることが多いです。
特に普段デスクワークなどで座ってる時間が長い方は背中が丸くなりやすく、この筋肉が弱くなる方が多いです。
最後にお尻の筋肉に関してです。
お尻の筋肉にはお尻の後ろについている大きな筋肉の大殿筋と、
お尻の後ろから太ももの裏側まで大きくついているハムストリングスの2つがあります。
前傾する時にはよく股関節から曲げると言われることが多いです。
この股関節から曲げるという動きは骨盤が前に傾くという動きと同じです。
お尻の筋肉は骨盤の後ろ側についているので、骨盤が前に傾いた時に後ろから支えてあげる役割を果たしています。
しかしこの筋肉が弱かったり硬かったりすると、 骨盤が前に傾かないため股関節から曲がるアドレスを取ることができません。
そのためなんとか前傾を取ろうとして背中を丸くすることで前傾を取ってしまう方が多いです。
このように前傾を維持するためには様々な筋肉が使われており、どの筋肉が使えていないかによって間違ったアドレスの姿勢も変わってきます。

前傾がうまく取れないなというあなたはどの姿勢が一番近かったですか?
綺麗な前傾が取れると腰に負担はあまりかかりません。
しかし腰が反っていたり曲がっていたりする状態での前傾は、腰や背中に大きな負担がかかります。
前傾する動きは日常生活で言うとお皿を洗う動きだったり掃除機をかける動きにも似ています。
なのでこういう日常生活で腰が痛くなったりする方はゴルフでも腰が痛くなりやすいです。
どのスポーツでも一流選手は体幹が安定している
前傾のトレーニングを紹介する前に少しだけ体幹の重要性について話させてください。
ゴルフだけに限らず他のスポーツにおいても体幹が安定しているというのはとても大事なことになります。
参考までにこの世界陸上のリレーを見てみてください。
どの選手も速く走るために手足をすごく動かしていますが、それに対して頭から腰までの体幹はあまり動いていないのはわかりますか?
このようにどのスポーツでも手足は大きく動きますが、体幹はあまり動かず安定しているということがとても大事になります。
両手両足とも付いているところは体幹です。
つまり手足の根元である体幹がしっかりしていないと手足の強い力を出すことはできないんです。
そのためゴルフスイングでも前傾を安定させることでスイングが安定するようになります。
また、手足にも強い力を伝えることができるので踏ん張りが効き飛距離の出るスイングになるんです。
ではさっそく前傾をキープするためのトレーニングを紹介していきます。
前傾をキープするためのゴルフトレーニング
今回前傾をキープするためのトレーニングは二つ紹介したいと思います。
これらのトレーニングをしていく上で一番重要なことは、綺麗な前傾姿勢を保ったまま行うということです。
なので窓や鏡などに自分の姿勢を映して前傾姿勢を確認しながら行うということが理想です。
もちろん普段スイングを撮影する時のように、カメラで撮影して姿勢をチェックしながらトレーニングをしても頂いても構いません。

つまり量より質のトレーニングです。
① 前傾したままバンザイトレーニング
まず一つ目はバンザイトレーニングです。
と、その前に綺麗な前傾姿勢の取り方を確認しておきましょう。
理想の前傾姿勢は立ってる時と同じ姿勢のまま傾いた状態です。
まず直立した状態でクラブを一本背中にあてます。
この状態が背筋がまっすぐ伸びた状態です。
そしてそのままクラブから背中が離れないように前傾していきます。
この時先ほどの股関節が曲がることで骨盤から傾いていれば背中はクラブから離れません。
しかし背中を丸めることで前傾を取っている方はここでクラブから離れてしまいます。
猫背になっている方は首に近い部分の背骨が離れてきますし、腰が反りやすい方は腰の部分がクラブから離れてきます。
まずこのようにすることで綺麗な前傾姿勢が取れているかを確認することができます。
ではトレーニングを紹介していきます。
やり方はシンプルでこの前傾姿勢をキープしたまま両手をバンザイにしていきます。
アドレスの状態のまま、
クラブを横に持って、
バンザイをする!
内容はシンプルなのですが前傾をキープしたまま手をあげるというのが難しいです。
先ほども紹介したように手足を動かしても体感は安定している必要があります。
なので手をあげたからと言って体が反ってしまったり、
背中が丸くなってしまってもいけません。
上手に出来た方はクラブを1本から2本持ってやってみましょう。
少し重さがあるぶん難しくなります。
しかし普段のスイングではクラブを持ってトップまで上げる必要があるので、スイングで手は動きますが前傾の姿勢はそのままでキープしなければいけません。
ちなみに次のトレーニングでも登場するのですが、ゴムバンドやチューブを持っている方はそれを使っていただいても構いません。
手を動かした際に前傾をキープするためには、お腹と背中の筋肉にしっかり力が入っていないといけないことを感じられると思います。
② 前傾したままチューブトレーニング
もう一つは先ほどとは逆に上から下へ腕を動かすトレーニングです。
こちらはゴムバンドのような伸びる道具が必要になります。
100円ショップにも今ではいろんな種類のが売ってるのでそれを用意して頂いても構いません。
持っていない方やわざわざ買うのはなという方は一つ目のトレーニングだけでも十分効果はあると思います。
このトレーニングも先ほどと同じく綺麗な前傾を作ります。
その状態のままで前方にくくりつけたゴムバンドを、
肘を曲げないように下に引っ張っていきます。
ゴムバンドを引っ張ろうとするあまり背中が反ったり丸くなってしまってもいけません。
この動きはゴルフで言うとトップからダウンスイングにおろしてくる時に必要な動きです。
そのためこの動きが綺麗に出来ないとせっかく綺麗に作った前傾がインパクトの前に解けてしまう原因にもなります。
この動きをやってみると結構お腹に力が必要なことがわかります。
つまり普段のゴルフスイングもそれだけお腹に力を入れていないといけないということが感じられると思います。
2つとも練習前にやるとスイング中の意識づけにもなるのでオススメです!
二人以上いる場合はもう一人にゴムバンドを持っててもらいながらやってもOKです。
まとめ
前傾を維持するにはお腹と背中の筋肉をしっかり使うことが重要です。
今回は前傾を維持したままバンザイをしたり、ゴムバンドを引っ張るトレーニングを紹介しました。
このトレーニングをすると力の入れ方が分かると思います。
前傾が起き上がってしまい悩んでいる方は、ドリルなどの小手先の修正では治らないかもしれません。
根本的な筋肉の使い方を見直して前傾をキープできるようになりましょう!
何かわからないことがあれば気軽にメッセージ待ってます!
ここまでご覧になっていただき、ありがとうございました!